さらば、わが愛/覇王別姫
さらば、わが愛/覇王別姫
さらば、わが愛/覇王別姫を観た人の感想
身を捧げて
芸に命を賭けて生き、そのあまりの力の入れように伴って相手の覇王を演じる小樓を愛してしまう女形の蝶衣。その想いを抑えざるをえなかった彼の胸の内はどれほどやるせなかったことだろう。歴史の動きの激しさに翻弄されながらも、芸・それに付随する小樓への愛は褪せることがなかった。現代の言葉で言うならばまさに「アーティスト」である。
そうして何といっても、レスリーの激情高まる演技はまさに、この映画への「情念」と言うべきものだろう。芸において・人として永遠に小樓の相手でありたいという思い、女であることができたならば…という思い。それらを孕んだ蝶衣を演じるレスリーの表情は、艶やかささえおぞましく見えるほどだ。
何もかもをやり尽くした蝶衣は、愛ですらも自ら断ち切るしかなかったのだ。あのラストシーンでの蝶衣の胸の内は、「悔恨」であったのかそれともいわゆる「満足」であったのか。その点は、誰にも語ることのできないものであろう。
「さらば、わが愛」このタイトルの深さよ。愛というものの哀しさを感じずにはいられない。
美しさと哀しみと・・・
それまでまったく興味なかった中国映画に対する蒙を啓いてくれた傑作。この重厚な作品の前には、
お金をつぎ込んで作られたハリウッドの超大作などなんと薄っぺらに見えることよ。
厳しい修行に耐えて兄弟同然に育った優れた京劇俳優ふたり。男役を演じる兄貴分の小楼は、
舞台を降りれば女と酒の好きな凡庸な男だが、女役の弟分、蝶衣は自分と舞台の役(虞姫)を同一視し、小楼に対する恋着を抑えきれない。
性格の強い小楼の妻との三角関係じみた確執を引きずったまま、彼らは激動の中国史に翻弄される。
日本軍の侵略、国民党時代、そして文化大革命。政治的知恵など持ち合わせようの無いふたりの俳優は、
ただ忠実に舞台を勤め続けるが、時代は彼らにとってあまりに残酷だった。
絢爛たる京劇の舞台、そして蝶衣を演ずるレスリー・チャンの見事な演技。
現実の女よりもはるかに女らしく、はかなげなその美しさを誰が忘れることができようか。
彼の演技は何かこの世のものとも思えない神韻縹渺たる境地に達しているようだ。
レスリーは陳凱歌監督と次作「花の影」で組んだあと、三度その作品に登場することなくこの世を去ってしまった。
だが陳凱歌にとってもレスリーにとっても、この作品こそが頂点だったように思えてならない。
レスリー、素晴らしい演技を有難う。私はあなたを忘れません。
泣かずには観れません・・
妖艶なレスリー・チャンが素晴らしい!
この作品には、彼の魂が宿っていると思う。
見ごたえある濃厚な愛憎ドラマに圧倒され、
いつまでも続く余韻に胸が張り裂けそうだ。
豆子にとって、舞台の「覇王別姫」でしか
石頭への愛を成就できないのが切なすぎる。
戦争や文化大革命。芸術とは別世界にある
思想が、役者を翻弄するさまがとても辛い。
また、売春婦の子である豆子のライバルが
元売春婦という運命の悪戯もやるせない。
終盤は、どうしてもレスリー・チャン本人と
蝶衣がだぶり、また心を打たれてしまう。
ああ生きるしかなかった豆子の哀しい人生が
切なく、泣かずには観ることができない・・。
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定価: \2,500 販売価格: \1,977 人気ランキング: 2004位 おすすめ度: 発売日: 2005/11/25 発売元: 角川エンタテインメント 発送可能時期: 通常24時間以内に発送 |
身を捧げて芸に命を賭けて生き、そのあまりの力の入れように伴って相手の覇王を演じる小樓を愛してしまう女形の蝶衣。その想いを抑えざるをえなかった彼の胸の内はどれほどやるせなかったことだろう。歴史の動きの激しさに翻弄されながらも、芸・それに付随する小樓への愛は褪せることがなかった。現代の言葉で言うならばまさに「アーティスト」である。
そうして何といっても、レスリーの激情高まる演技はまさに、この映画への「情念」と言うべきものだろう。芸において・人として永遠に小樓の相手でありたいという思い、女であることができたならば…という思い。それらを孕んだ蝶衣を演じるレスリーの表情は、艶やかささえおぞましく見えるほどだ。
何もかもをやり尽くした蝶衣は、愛ですらも自ら断ち切るしかなかったのだ。あのラストシーンでの蝶衣の胸の内は、「悔恨」であったのかそれともいわゆる「満足」であったのか。その点は、誰にも語ることのできないものであろう。
「さらば、わが愛」このタイトルの深さよ。愛というものの哀しさを感じずにはいられない。
美しさと哀しみと・・・それまでまったく興味なかった中国映画に対する蒙を啓いてくれた傑作。この重厚な作品の前には、
お金をつぎ込んで作られたハリウッドの超大作などなんと薄っぺらに見えることよ。
厳しい修行に耐えて兄弟同然に育った優れた京劇俳優ふたり。男役を演じる兄貴分の小楼は、
舞台を降りれば女と酒の好きな凡庸な男だが、女役の弟分、蝶衣は自分と舞台の役(虞姫)を同一視し、小楼に対する恋着を抑えきれない。
性格の強い小楼の妻との三角関係じみた確執を引きずったまま、彼らは激動の中国史に翻弄される。
日本軍の侵略、国民党時代、そして文化大革命。政治的知恵など持ち合わせようの無いふたりの俳優は、
ただ忠実に舞台を勤め続けるが、時代は彼らにとってあまりに残酷だった。
絢爛たる京劇の舞台、そして蝶衣を演ずるレスリー・チャンの見事な演技。
現実の女よりもはるかに女らしく、はかなげなその美しさを誰が忘れることができようか。
彼の演技は何かこの世のものとも思えない神韻縹渺たる境地に達しているようだ。
レスリーは陳凱歌監督と次作「花の影」で組んだあと、三度その作品に登場することなくこの世を去ってしまった。
だが陳凱歌にとってもレスリーにとっても、この作品こそが頂点だったように思えてならない。
レスリー、素晴らしい演技を有難う。私はあなたを忘れません。
泣かずには観れません・・妖艶なレスリー・チャンが素晴らしい!
この作品には、彼の魂が宿っていると思う。
見ごたえある濃厚な愛憎ドラマに圧倒され、
いつまでも続く余韻に胸が張り裂けそうだ。
豆子にとって、舞台の「覇王別姫」でしか
石頭への愛を成就できないのが切なすぎる。
戦争や文化大革命。芸術とは別世界にある
思想が、役者を翻弄するさまがとても辛い。
また、売春婦の子である豆子のライバルが
元売春婦という運命の悪戯もやるせない。
終盤は、どうしてもレスリー・チャン本人と
蝶衣がだぶり、また心を打たれてしまう。
ああ生きるしかなかった豆子の哀しい人生が
切なく、泣かずには観ることができない・・。